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ベタ基礎? 布基礎? 住まいの基礎についてのお話

すまいろ下越編集部
2021.11.05

家の外観や内装、設備にこだわる人は多くても、基礎についてこだわる人は少ないのではないでしょうか? 家の基礎は、耐震性や耐久性に関わる大事な部分。
木造住宅では主にベタ基礎と布(ぬの)基礎の2つの工法があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。今回はそんな基礎の違いをまとめてみました。

 

※写真はイメージです

 

ベタ基礎

 

●面で建物の荷重を受けるため、不同沈下が発生しにくい

 

 床下全体を鉄筋コンクリートで覆い、点検と通気を確保するために高さ400mm以上の「基礎立ち上がり」を設けるベタ基礎。現在日本でもっとも普及している基礎工法で、基礎コンクリートの面積が大きいため、面で建物の重さを全体に分散することができます。
床下の地面をコンクリートで覆うため湿気が伝わりにくく、木材の腐食を軽減できるのも特徴。また害虫の侵入を遮断できるので、シロアリ被害を防ぐ効果もあります。
 しかしシロアリは0.6mm程度のわずかな隙間も通ることができるので、万全という訳ではありません。雑食であるシロアリは木材やダンボールなど柔らかく湿ったものを好み、コンクリートもかじってしまいます。
ベタ基礎はベースの床下と立ち上がりを2回に分けて施工するため、どうしても継ぎ目ができてしまいます。ベタ基礎は布基礎に比べてコンクリートに厚みがあるため安心と言えますが、完全にシロアリを防ぐことができる訳ではないことを覚えておきましょう。
さらに布基礎と比べると鉄筋とコンクリートを多く使用するため、コストが高くなります。

 

布(ぬの)基礎

 

●ベタ基礎と比べてコストを抑えることができる

 

 建物全体に基礎を打つのではなく、建物の壁と柱がある部分にコンクリートを流していく布基礎。建物の重さを面ではなく、点で支えるようなイメージです。ベタ基礎と比べてコンクリートの使用量が少ないため、コストを抑えることができるのがメリット。基礎そのものが軽く、地盤への影響が少ないのも特徴です。また地中深くまで基礎を打ち込むので、ポイントによってはベタ基礎よりも強度が高くなります。
 冬場に極端に気温が下がる寒冷地では地盤凍結による膨張で基礎を押し上げることがあるため、布基礎がよいとされています。しかし面で荷重を分散するベタ基礎とは違って点で支えるため、耐震性に劣ります。また地面の湿気が建物に伝わりやすいため、木材の腐食やシロアリの繁殖といった原因にもなります。そのため防湿シートや防蟻シートなどで地面を覆う必要があります。


【まとめ】

 

・工期や工程はほぼ同じ
・コンクリートの使用量が少ない分、布基礎の方がコストを抑えられる
・ベタ基礎は建物を面で支え、布基礎は点で支える
・耐震性はベタ基礎が有利、でも布基礎でも工夫次第で高められる
・寒冷地では布基礎が向いている

 

 

一般的には耐震性や湿気・シロアリ対策が有利なのはベタ基礎、コストを抑えるには布基礎が有利と言われそれぞれに一長一短ありますが、地盤の強度に対して適切な構造で設計されているのであれば、そこまでの差はありません。どちらが適しているかは、地盤の強さ、地域、予算によっても変わります。同じ工法でも建築会社によって仕様が異なるため、土地の地盤調査を行い安心を得た上で、家づくりを進めましょう。

 



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